【初心者向け】レンタルカートのステアリング操作のコツ

カート

レンタルカートを始めたんやけど、コーナーでうまくカートをコントロールできへんねん…

ステアリングはどういう感じで操作したらいいのか、お手本はないかな

初めてレンタルカートに乗ると、普段運転する乗用車とは全然違ってて戸惑いますよね。

今回は、ステアリング操作のコツについて解説します。

本記事では、レンタルカートのステアリング操作のコツについて、かれこれ10年以上レンタルカートに乗ってきた私が解説します。

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実際の映像

百聞は一見に如かず、ということで、まずは実際の映像をご覧ください。

これは私が中国駐在中に天津のカート場でレンタルカートに乗った時の映像です。
ヘルメットの顎の部分にカメラを括り付けているので、手元の様子がよく映っています。

いかがでしょうか?

初心者の方は「ステアリングってこんなにちょっとしか動かさないの?」と思われたかもしれません。
そういう方にこそ、ぜひ最後までこの記事を読んでいただきたいです。

乗用車とカートのステアリング操作の違い

先ほどの映像を見ていただいたら分かる通り、カートのステアリング操作は、乗車のそれとは大きく異なります。

これは、そもそも乗用車とカートで、クルマが曲がる原理が異なることによります。

乗用車の場合、デフ(ディファレンシャルギア)という機構が備わっており、コーナリング時に左右のタイヤの回転差をカバーしながらエンジンの動力を振り分けることで曲がることができます。

一方、カートは左右のタイヤが一本のシャフトで連結されており、そのままでは左右の回転差が生じず、曲がれない作りになっています。

ではどうやって曲がっているのか?
細かい機構の話はここでは省略させてもらいますが、カートはステアリングを切ることで、内側のリアタイヤが浮き、3輪走行状態になるように作られています。これをインリフトといいます。これにより強引に内輪の駆動を逃がすわけですね。

つまり、カートにおけるステアリング操作というのは、このインリフト状態を作り出すための操作と言えます。
なので、感覚としては、ステアリング操作によりタイヤの向きを変えるというよりは、インリフトのためにタイヤを押し出してあげる感じになります。

例えがあまりよくないかもしれませんが、自転車でゆっくり走るときにハンドル操作で曲がりますが、そこそこスピードを出しているときには車体を傾けて曲がりますよね。乗用車とカートでは、そのくらいステアリング操作の意味合いが違うと思ってもらったらよいです。

正確なステアリング操作のための乗車姿勢

それでは、レンタルカートのステアリング操作について詳しく解説していきたいと思います。
が、その前に、正確なステアリング操作を行うには、正しい乗車姿勢が大事です。

カートの乗車姿勢ですが、シートに深く座って、背中は完全にシートに預けてください。
こうすることで、腕が比較的自由になるため、ステアリング操作に集中することができます。
また、しっかり背中をシートに預けることによって目線が前を向くので、先のコース形状をしっかり把握しながら運転することができます。

よく前かがみな姿勢だったり、ステアリングを抱え込むように乗っている方がいますが、これだと横Gを受けた時に上体が安定せず、腕で身体を支えることになるため、ステアリング操作が安定しません。

深く座るとペダルに足が届かない場合は、ペダルもしくはシートの位置を調整しましょう。
たいていのレンタルカートは、どちらかが調整できるようになっているはずです。

レンタルカートのステアリング操作 3ステップ

映像だけでは素早すぎてよくわからない部分もあると思うので、ステアリング操作を3ステップに分けて詳しく解説していきます。

映像で走っているコース中、もっともしっかりステアリングを切り込まないといけないヘアピンコーナーでのステアリング操作を見てみます。

ステップ1 コーナリングの準備

まずはコーナーへの進入ですが、カートのコーナリングはステアリングを切る前から始まっているといっても過言ではありません。

コーナーへの進入時、遅くともブレーキングを開始するところまでには、ステアリングは完全に真ん中、もしくは気持ち曲がる方向に切っておきます。

この気持ち曲がる方向に切る、ですが、画像のように目線をコーナーの方に向けるだけでOKです。人間の性質で、見ている方向に体が勝手に動きます。
これにより、もうあとわずかでもステアリングを切り足せば、コーナリングの姿勢に入る状態が作り出せます。

複合コーナーとかだと、必ずしも上記の通りにできない場合もありますが、できるだけこのような状態に持っていくのが基本です。

ステップ2 ステアリングを切る

次にステアリングを切り込みます。

切り込むタイミングですが、初心者の方は遅れていることが大半です。
レンタルカートは重量がある分、ステアリングを切ってもすぐには向きが変わりません。
なので、気持ち的にはコーナーの内側めがけて突っ込むようなイメージで切り込むくらいでちょうどよかったりします。

切り込む量ですが、今回の例のようなタイトなヘアピンコーナーでも、最大こぶし1個分強くらいが目安になると思います。
これ以上切っても思ったように曲がらない場合は、コーナーへの進入速度が足りないか、切り込むタイミングがずれている可能性が高いので、ちょうどよいところを探りましょう。

私がカートのステアリング操作で一番難しいと思うのは、切り込むスピードです。
どのくらいのスピードで切り込めばいいのかはマシンの特性によるところが大きいので、ちょうどよいところを探る必要があります。

日本だと、レンタルカートといえば、Birel N35かSodi RX7またはRX8が主流と思います。

Birelはコーナー進入でクイックに反応してくれるので、ステアリングを切るスピードは比較速いと思います。

一方、Sodiは進入時の動きが鈍く、コーナー後半に向けてクルマが動き出す感じなので、ステアリングはじわっと切る方向になると思います。

ちなみに、個人的にはSodiタイプのカートは苦手です(^^;

ステップ3 ステアリングを戻す

最後、ステアリングを戻す操作も重要です。

考え方は、できるだけ早いタイミングでステアリングを戻す、です。

停車しているカートを、少しステアリングを切った状態で動かしてみてもらえばわかると思いますが、ステアリングを切った状態というのは、かなり抵抗が生じている状態です。よって、コーナーの最後までステアリングの舵角が残っていると、その分前に加速できなくなるわけです。

コーナリングの最後までステアリングの舵角が残っている場合は、走行ラインをより立ち上がり重視のラインに見直してみたり、ステップ2のステアリングを切り込む段階でもっとクルマの向きを積極的に立ち上がりたい方に向けるように意識してみましょう。

まとめ

レンタルカートのステアリング操作のコツについて解説しました。

  • カートのステアリングを切る量は、乗用車と比べるとかなり少ない
  • カートはインリフトによって曲がる
  • 正確なステアリング操作には、正しい乗車姿勢が重要
  • ステアリング操作 3ステップ
    ステップ1 コーナリングの準備 …コーナーに目線を向ける
    ステップ2 ステアリングを切る …タイミングは気持ち早めに
    ステップ3 ステアリングを戻す …抵抗を減らすため、できるだけ早いタイミングで戻す

以上、理屈を解説するとこんな感じではあるのですが、カートのステアリング操作というのは、こうすれば正解、というのを一概に説明するのは難しく、結局のところ、実際に走り込んで感覚を掴むしかないと思います。

中国駐在から帰ってきて3年半ぶりにSodiに乗ったら、感覚忘れてて全然タイム出ませんでした(^^;

走り込むのが大事とは言え、ポイントを意識するかどうかで上達スピードは全然変わってくると思うので、この記事が少しでも参考になればと思います。

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