【検証】セカンドスポーツタイヤでサーキット走行は大丈夫?

サーキット走行

サーキット走ってみたいけど、普段の街乗りも多いんよなぁ。

どんなタイヤ履いたらいいかわからんわ~

サーキット走るには、やっぱり専用のタイヤを履かないとあかんのかなぁ?

本格的に攻めるならスポーツ走行向きのハイグリップなタイヤがおすすめですが、もっと街乗り重視のタイヤでもサーキット走行は十分楽しめますよ♪

サーキット走行には、どんなタイヤを履いていったらいいのか?
本格的に攻めるなら、完全にサーキット走行向けのSタイヤ(セミスリックタイヤ)などを履くに越したことはないですが、街乗りもするクルマだと、なかなかそういうわけにもいかないと思います。

今回は、普段の街乗りも重視しつつサーキットでのスポーツ走行も楽しめる中間的な選択として、セカンドラジアルタイヤやカジュアルスポーツタイヤと呼ばれる種類のタイヤで、サーキット走行での性能を検証してみます。

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今回検証するタイヤ

今回検証するタイヤは、ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE003です。

今はすでにRE004にモデルチェンジしていますが、タイヤの基本特性としてはほぼ変わっていないと思われるので、十分参考になるかと思います。

ブリヂストンのハイグリップスポーツタイヤと言えば、RE-71RやRE-71RSですが、RE003やRE004はそれよりも耐久性や転がり抵抗の小ささを重視した、セカンドスポーツと呼ばれる分類に属するタイヤです。

一方、比較に用いるハイグリップスポーツタイヤは、ダンロップ DIREZZA ZⅢです。

こちらはサーキット走行の定番といってもいいほどのスポーツタイヤです。
ブリヂストンのRE-71RSに比べると絶対的なグリップ性能は劣りますが、価格と性能のバランスがよく取れたタイヤだと思います。

車載映像で比較

それでは、まずは実際にサーキットを走ってみた映像をご覧いただきたいと思います。
今回は、岡山国際サーキットを走行しました。

今回の検証で用いるクルマは、スズキ アルトバン(HA36V)です。
軽自動車耐久レース仕様ですが、改造は車高調とロールケージ追加くらいです。
タイヤサイズは、前後ともに165/55R14です。

ブリヂストン Adrenalin RE003

音質が悪くて申し訳ないですが、コーナリング、とくにヘアピンなどタイトなコーナーで、タイヤの甲高いスキール音が鳴っているのが聞こえるかと思います。
このスキール音でタイヤがどのくらい仕事をしているのかが分かるので、グリップの限界を探りながら走るトレーニングにはうってつけのタイヤと言えます。
スキール音が鳴ったからといってすぐに滑り出すようなことはなく、しっかりグリップはしつつも、タイヤの状況をリアルタイムに伝えてくれる感じですね。

ダンロップ DIREZZA ZⅢ

RE003に比べると、コーナリング中のタイヤのスキール音がくぐもった感じです。
絶対的なグリップはZⅢの方があるように感じますが、スキール音によるインフォメーションはRE003に比べると少ないと言えるでしょう。

で、気になるラップタイムですが、、、

タイヤラップタイム
ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE0032分13秒833
ダンロップ DIREZZA ZⅢ2分13秒486

なんと、ほぼ互角!
0.26%しか変わらないという結果になりました。
セカンドスポーツタイヤでも、ここまでハイグリップラジアルタイヤに迫ることができる!?

GPSログで比較

ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE003と、ダンロップ DIREZZA ZⅢの違いを、デジスパイスのGPSログで比較してみます。

引用 https://motorsports.jaf.or.jp/course/circuit/okayama

:ダンロップ DIREZZA ZⅢ 2分13秒486
:ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE003 2分13秒833
のログです。

後半はZⅢの方がコーナリングのボトムスピードが高いのに対し、前半が逆に低くなっています。
後半のコーナー区間のボトムスピードの高さより、絶対的なグリップはZⅢの方が高いと言えるので、前半はZⅢの方がまだ攻める余地があります。
したがって、完ぺきに走れれば、ZⅢとRE003のラップタイム差はもう少し広がりそうです。

ただ、特筆しなければならないのが、RE003のバックストレートでの速度の伸び。

RE003のラップの方が、追い越されたクルマのスリップストリームの恩恵が若干大きいかもしれませんが、それ以外にも、RE003の転がり抵抗の小ささが貢献していると思われます。
特に今回検証に使った軽自動車のようにパワーのないクルマの場合、タイヤの転がり抵抗の差がよりラップタイムに影響してくると思います。

まとめ

セカンドスポーツタイヤで実際にサーキットを走行して、ハイグリップスポーツタイヤとの違いを検証しました。

結果
  • セカンドスポーツタイヤでもサーキット走行は楽しめる
  • セカンドスポーツタイヤは、タイヤの限界を探りながら走るトレーニングに最適
  • 軽自動車などパワーのないクルマでは、転がり抵抗の小ささでセカンドスポーツタイヤの方が有利なケースもある

サーキット走行の場合、絶対的なグリップを求めてハイグリップスポーツタイヤ一択になりがちですが、場合によってはセカンドスポーツタイヤでも互角の走りができることがわかりました。

なお、価格の方も、今回使用したサイズを楽天市場で検索すると、ほぼ同じとなっています。

タイヤサイズ価格(1本)
ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE004165/55R14¥9,410
ダンロップ DIREZZA ZⅢ165/55R14¥9,480

どちらのタイヤも、普段の街乗りからサーキットまで十分対応できるので、サーキット走行と街乗りの頻度などに応じて、自分の走りのスタイルや好みで選択するのが良いと思います。

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