【初心者向け】サーキット走行するなら最初に交換しておきたいパーツ3選

サーキット走行

クルマのチューニングっていろいろあるけど、何から手を付けたらええんやろか?

エンジンでも足回りでもなく、まずはここから、ってのがあります。

本記事では、サーキット走行するなら最初に交換しておきたいパーツについて解説します。

初心者であればこそ、最初に交換しておきたいパーツは、ずばり、ドライビングポジションを決めるためのパーツです。

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ドライビングポジションの重要性

ドライビングポジションとは、運転姿勢のことです。

クルマをいくらチューニングして速くしたところで、まともに操れなければ、その速さを発揮することができません。クルマをまともに操るには、正しいドライビングポジションが大事です。

また、変なドライビングポジションで練習しても、なかなか上達は見込めません。どうせ練習するなら、できるだけ早い段階で正しいドライビングポジションを作って練習したほうがよいです。

サーキット走行における正しいドライビングポジションのポイントを3つ挙げます。

身体が動かないこと

1つめは身体が動かないこと。ここでいう身体は、頭・腕・脚以外の部分ですね。

サーキット走行では、一般公道の走行に比べて縦横の加速度が大きく、より身体が揺さぶられる形になりますが、身体が固定されていないと、それを腕や脚で支えることになります。そうなると、当然、腕はステアリングの操作、脚はアクセルやブレーキペダル、クラッチの操作に集中できなくなります。

腕や脚を操作に集中させてあげるために、身体の固定は重要になってきます。

ステアリングやペダルとの距離が適正であること

2つ目はステアリングやペダルとの距離です。

まず腕とステアリングの距離ですが、これは遠すぎるパターンが多いです。ステアリングを一杯切るまでに腕が伸び切ってしまったら、それ以上ステアリングが切れないので、切込み不足になります。
普段の運転だと、無意識に身体を前に起こすことで距離を調整してしまっていたりしますが、サーキット走行は身体の位置は固定してなんぼです。また、ステアリングを持ち替えるのも、サーキット走行ではできるだけ少なくしたいです。持ち替える分操作が遅くなりますし、切り込んだ角度も分かりにくくなるので、いいことがありません。
身体はしっかり固定した状態で、ステアリングを持ち替えなくても舵角範囲が確保できるような距離が理想です。

次に脚とペダルの距離です。これはペダルの最後まで踏み込める距離にするのはもちろんですが、特にサーキット走行ではブレーキを力いっぱい踏み込めることが大事です。遠すぎると力いっぱい踏み込めません。自分の最大踏力で踏める距離に調整しましょう。

頭が地面に対して垂直なこと

これ、地味に大事だと思っています。

我々人類は直立二足歩行するように進化した結果、身体のバランスをとるセンサー=三半規管も頭が垂直状態を保つようにできています。つまり、垂直状態が基準、ニュートラルな状態なんですね。

サーキット走行ではクルマの姿勢変化を感じ取ることが大事ですが、そのためには、ドライビングポジションにおいても、頭は垂直な状態にあることが必要です。寝てたり傾いている状態では、正しくGが感じられません。
F1のドライビングポジションってものすごく寝そべっているように見えますが、頭だけはほぼ垂直でまっすぐ前を見る形になっているはずです。

ドライビングポジションを決めるパーツ3つ

ドライビングポジションの重要性がわかったっところで、ドライビングポジションを決める3つのパーツについてみていきたいと思います。

シート

1つ目はシートです。まずはこれを選ばないと始まらないですね。

サーキット走行では、特にコーナリング時の横Gに対して、しっかり身体を支えてもらうことが大事です。よって、バケットシートの導入は必須といってもよいでしょう。

セミバケか、フルバケか

バケットシートには、ノーマルのシートよりもホールド性は上げつつリクライニング機能は残したセミバケットシート(セミバケ)と、完全にホールド性のみを重視したフルバケットシート(フルバケ)がありますが、しっかりサーキットを走り込むつもりなのであれば、フルバケットシートを選択したほうがよいです。

セミバケットシートは構造上どうしても両脇のプロテクタの高さが低くなってしまうので、ホールド性が中途半端です。私の愛車、インテグラDC5は標準装備でレカロのセミバケが付いていましたが、実際にサーキットを走ってみると、やはりホールド性が物足りず、特に太ももの部分が横Gで持っていかれてしまって、運転しにくいと感じました。

シートレールも交換必要

バケットシートに交換する場合、その台座となるシートレールも適合したものに交換する必要があります。シート本体とあわせて購入しましょう。

シートレールは、車種とシートごとに適合がありますので、各シートメーカーのホームページで確認してください。
例えば、BRIDEの適合検索はこちら。
https://bride-jp.com/seat/#seatSearch

車検に対応に注意

バケットシートの購入時に注意したいのが、もし街乗りでも使うクルマに付けるなら、車検への対応です。

まず、後部座席があるクルマの場合、バケットシートの背面がむき出しなのはNGです。衝突などしたときに、後部座席の人の安全が確保できないからです。
これをクリアするために、大抵のメーカーはシート背面に取り付けるプロテクタも販売しているので、シート本体とあわせて購入しましょう。

あと、2ドアもしくは3ドアで後部座席があるクルマの場合、運転席または助手席のどちらかはリクライニング機構を残しておく必要があります。というのも、まともに後部座席に乗り降りできなければ、構造変更の届け出を出して、乗車人数を2名に変更しなければならないからです。
なので、そういうクルマの場合は、勢い余って助手席もフルバケに交換してしまわないように気を付けてください。

ハーネス

2つ目はハーネス、4点シートベルトとかいうやつです。

バケットシートが主に横Gに対するホールド性を確保するのに対して、フルハーネスは主にブレーキング時の縦G(もっというと、衝突時に前に飛んでいかないよう)に対するホールド性を確保する役割があります。

これで身体をしっかりシートに固定することによって、どんなGがかかろうとも、腕と脚はフリーに動かせるので、正確なステアリング操作やペダル操作が可能になります。ここは普通の3点シートベルトではお話にならないレベルで差があるので、バケットシートとセットで導入必須なアイテムです。

4点式か、6点式か

レーシングハーネスには4点式と6点式(たまに5点式も)があります。
4点式は型ベルトと腰ベルト、6点式はそれに加えて股ベルトが追加されたものです。

4点式ですが、しっかりシートを締め上げると、中央のバックルがせりあがってきてしまうという問題があります。バックルの位置が悪いと、強い衝撃を受けた場合に、バックルが内蔵に食い込んで…みたいなことが起こる可能性があります。
6点式はこれを解消すべく、股ベルトによってバックルのせり上がりを防ぐわけですね。
安全性を考えると6点式の方がよいですが、4点式でも腰ベルトをキツめに締め上げるよう意識して使えば、そうそうバックルがせり上がってくることはないように思います。(私はいまだに4点式のままです。)とりあえず走行会レベルであれば、予算が厳しければまずは4点式でも問題ないと思います。

ステアリング

ドライビングポジションの合わせ方として、まず足とペダルの距離を合わせます。すなわち、シートとペダルの距離を合わせることになります。ペダルが動くクルマは珍しいと思うので、シート側を調整することになります。

次に腕とステアリングの距離を合わせます。
バケットシートに交換した場合は、たいていの場合、シートが寝る形になる分、シート位置を脚に合わせると、ステアリングまでの距離は遠くなると思います。
テレスコピック機構(位置を前後に調整する機能)のあるステアリングであれば動かせるのですが、テレスコピックが無いクルマも多いと思います。
となると、適正な距離となるように、ステアリングボスを追加するなどして、距離を調整する必要があります。

やり方はいろいろありますが、私の場合ですと、ステアリングをディープコーンタイプのものに交換して、これとステアリングボスで距離を稼ぎました。(身長が高いほうなので、どんなクルマでもシートを脚で合わせると、ステアリングがめっちゃ遠いんですよね…。)

まとめ

サーキット走行するなら最初に交換しておきたいパーツ3選について解説しました。

  • サーキット走行はドライビングポジションが重要
  • 最初に交換するべきドライビングポジションを決めるパーツ3つ
    – シート …フルバケットシート
    – ハーネス …4点式または6点式
    – ステアリング (テレスコピックで位置調整できない場合)

最適なドライビングポジションで、ドラテク向上を目指しましょう。

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