
サーキット走るクルマって、よく太いタイヤ履いてるけど、タイヤ幅でラップタイムってどれくらい変わるんやろか?

太いタイヤって高いし、コストパフォーマンスが気になるわー

実際に違う幅のタイヤでタイムアタックし、検証してみました!
サーキット走行をしているクルマのタイヤを見てみると、純正タイヤより幅の太いタイヤを履いているクルマが多いと思います。
一般的には、タイヤ幅が太いほうがタイヤのグリップ力が上がり、ラップタイムが向上すると言われています。
しかし、太いタイヤを履くためには、ホイールも買い替えないといけないし、タイヤ自体の価格も上がります。
太いタイヤを履いて、実際どれだけラップタイムが向上するのか、コストパフォーマンスが気になりますよね。
本記事では、異なる幅のタイヤでタイムアタックを行い、実際にどれだけラップタイムが変わるかを検証します。
検証するタイヤ銘柄とサイズ

今回検証するタイヤは、ブリヂストン ポテンザ RE-71RSです。
タイヤサイズは、
- 215/45R17
- 235/40R17
の2種類を比較します。
検証に用いるクルマ

検証に用いるクルマは、私の愛車、スイフトスポーツ(ZC33S)です。
フロントタイヤだけを、215幅と235幅に入れ替えます。
これに伴い、ホイールサイズも7.5J→8.5Jにアップします。
リアタイヤは215幅で固定とします。
タイヤとホイール以外のパーツやセッティングは、全く同一条件で検証します。
タイムアタックでの比較結果

今回検証で走行するサーキットは、兵庫県にあるセントラルサーキットです。
215/45R17での走行結果
まずは215/45R17での走行です。
ラップタイムは1分31秒325でした。
235/40R17での走行結果
続けて、タイヤサイズを235/40R17に変更しての走行です。
ラップタイムは1分30秒673でした。
215/45R17と比べて、約0.65秒短縮しました。
パーセンテージにすると、約0.7%短縮したことになります。
GPSロガーで比較
1秒未満の差異は映像だけではわかりにくいので、GPSロガーの走行ログを比較してみます。
GPSロガーは、デジスパイスを用いています。
デジスパイスで計測した速度グラフの結果がこちらになります。

赤:235/40R17 1分30秒673
青:215/45R17 1分31秒325
まずコーナーのボトムスピードですが、微妙に速くなっているところもあれば、あまり変わっていないところもあり、まちまちな感じです。
ここは235幅での走行1発目ということもあり、ドライバーが攻め切れていないだけかもしれません(汗)
最終コーナーはもう少しボトムスピードを上げられるはずですが、失敗して落とし過ぎていますね…。
GPSログから顕著に違いが分かるのは、コーナーの旋回区間よりも、ブレーキングおよびコーナー立ち上がりの区間です。
1コーナーや4コーナーのブレーキングで、235幅の方がより突っ込めています。
またその後の立ち上がりでも、235幅の方が素早く加速できています。
これはタイヤ幅が太くなったことによって、縦方向のグリップが向上した効果と思われます。
まとめ
違う幅のタイヤでサーキット走行のラップタイムがどれだけ変わるのか、実際に走行して比較検証を行いました。
フロントタイヤ幅を215→235にアップすると、ラップタイムは約0.7%短縮できる
※スイフトスポーツ(ZC33S)、RE-71RS、セントラルサーキットでの結果。
今回は0.7%の短縮に留まりましたが、ドライバーのミス&攻め切れていない分と、235幅の方がタイヤが劣化している分を加味すると、1%くらいは短縮できる結果になるのではないかと思われます。
ラップタイム短縮のためにタイヤ幅の変更を検討されている方の参考になれば幸いです。