2025年6月、マレーシア・セパン・インターナショナル・サーキットで12年ぶりに開催された「SUPER GT 第3戦 セパン」。灼熱の地で繰り広げられるレースを、パドックホスピタリティ付きのVIPパスで観戦してきました。この記事では、現地観戦の準備からレースの様子、おまけの観光までを詳しくレポートします。
今回の観戦プラン
海外戦ということで、SUPER GTのサポーターズクラブ会員向けに観戦ツアーが開催されていましたが、今回はそれを利用せず、すべて自前で準備することにしました。

セパンに行くのはこれで3回目なので、もう慣れっこということもあり(笑)
公式の観戦ツアーには参加したことがないので、単純にどちらがよいかは比較ができませんが、費用面だけでいくと自前で行った方が数万円レベルで安くなるので、少しでも費用を抑えて観戦したいという方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
レースのタイムスケジュールですが、GTの各セッションは夕刻に行われる関係もあり、
- 6/26(木)フリー走行
- 6/27(金)予選
- 6/28(土)決勝
となっていました。

がっつり楽しむなら木曜日から現地入りしたいところですが、そんなに休暇が取得できないので、最悪決勝日だけしっかり観戦できればいいという覚悟で、
- 6/27(金)現地入り
- 6/28(土)レース観戦
- 6/29(日)観光、帰国
というミニマムプランで行くことにしました。これなら金曜日と、翌週の月曜日(最悪午前中)の休暇が確保できれば観戦可能です。
準備編
観戦チケット購入
観戦チケットは、現地向けのイベント専用サイトから電子チケットを購入することができます。

チケットは一番安いものは80リンギット(2,800円)から購入可能でしたが、今回はせっかく海外まで行くということで奮発して、パドックホスピタリティパス 2000リンギット(7万円)を購入しました!

パドックホスピタリティパスの特典ですが、
- VIPラウンジルームでの観戦
- 1日3回の食事提供(ブランチ、ティータイム、ディナー)
- ソフトドリンク&アルコール飲み放題
- ピットウォーク(決勝日はVIP限定枠あり)
- グリッドウォーク
となっていました。まさに至れり尽くせりです!
航空券購入
飛行機はマレーシア航空にしました。
参考までに、出発10日前に購入して、関空発往復¥87,630でした。

エアアジアにすればもっと安くできましたが、フライトの時刻が微妙なので、今回は時間優先でマレーシア航空にしました。
ホテル予約
セパンサーキットはクアラルンプール空港からタクシーで15分くらいのところにあるので、できるだけ移動距離を短くすべく、ホテルは空港に隣接している所を選択しました。
今回はチューンホテルKLIA2に宿泊しました。
参考までに、こちらも10日前に予約して、ダブルルーム朝食付き2泊で¥18,823でした。
Grabのインストール
現地での移動はタクシーを利用することが多いので、Grabという配車アプリをインストールしておきましょう。

アカウント登録にSMS認証を求められるので、日本にいる間にアカウント登録まで済ませておく方がよいです。(国際ローミングで日本の電話番号が使える方や、現地で電話番号付きのSIMを購入するのであれば、その限りではないですが。)
また、支払い方法にクレジットカードを登録しておけば、降車時の精算も自動で行われるので、登録しておくことをおすすめします。運賃は配車時点で決まってしまうので、ぼったくられる心配もありません。
アプリは日本にいる間は配車機能が動かない(メニューが出てこない)ようになっていますが、現地のGPSを受信したら使えるようになるので、ご安心を。
MDACの登録
2023年12月1日以降、初めてマレーシアに入国する場合は、MDAC (Malaysia Digital Arrival Card) のオンライン登録が必須なので、事前に済ませておきましょう。

- 入国日の3日前から登録可能
- パスポート情報、滞在日程、宿泊先などを入力
これを登録するようになったおかげか、入国審査では我々日本人も自動化ゲートを利用できます。
登録後に発行される書類は、特に掲示を求められることはなかったですが、念のためPDFを印刷しておくか、スクショを撮って見せられるようにしておくと安心かと思います。
1日目 予選日
往路移動

特に観光シーズンでもないせいか、飛行機はガラガラでした。
空港到着
入国ゲートを抜けて預け荷物を回収したら、まずはSIMカードを買います。
いくつかお店がありますが、大差ないので、一番空いてたTune talkへ。
データ通信のみの一番安いやつで20リンギット(700円)でした。
SIMを買ったら、ホテルにチェックインして荷物を置き、早速サーキットに向かいます。
セパンサーキットへ
Grabでタクシーを呼んで、サーキットに移動します。片道30リンギット(1000円ちょっと)ほどです。
一般用の入り口を目的地に指定しておけば、すぐそばまで入ることができます。

ここで想定外だったのが、サーキットに外からの飲み物は持ち込み禁止となっていました。テロ対策ですかね。ということで、持ってる飲み物はここで廃棄するか預けることになります。
入り口を抜けるとイベント広場的なところで日本祭りとかカスタムカーの展示をやってました。ここまではフリーで入場することができます。



広場を抜けた先のゲートで、ようやく電子チケットのQRコードを見せて、さらに先に進みます。
ここまで辿り着いた時点で、ちょうど予選は終わってしまってました。元々ギリギリ間に合うかどうかというスケジュールでしたが、空港内の移動などで思ったより時間を食ってしまいました。予選を見るなら、もう一日早く現地入りしておく必要がありましたね。
ピットウォーク
ピットウォークの開始には間に合ったので、とりあえず楽しんできました。
予選日はドライバーはあまり表に出てきてませんでしたね。
GT観戦自体が久しぶりでしたが、国内戦並みにお客さんでごった返していました。





めっちゃ暑い&飲み物没収されてのどが渇いたので、屋台エリアのマンゴジュース屋さんへ。
セパンに行くと必ずと言っていいほど飲んでます。勝手にセパン名物にしてます(笑)


おまけ① セパンサーキットのカート場
1日目の予定は以上ですが、ホテルに帰って寝るにはまだ早いということで、セパンサーキット内にあるカート場に突撃してきました。サーキットの入り口から徒歩で10分ほどのところにあります。
カートの種類は
- 初心者向けのいわゆるレンタルカート
- 4ストロークエンジンのレーシングカート
- 2ストロークエンジン(ROTAX MAX)のレーシングカート
- 2人乗りカート
がありました。
いきなりレーシングカートに乗るのもあれなので、とりあえず初心者向けのレンタルカートから乗りましたが、それでもそこそこパワーがあって、乗りごたえがありました。

私が乗ったカートのブレーキの効きが悪くて、必死にフルブレーキで対応してたら、足をつりました(汗)
ROTAX MAXをレンタルで乗れる機会は貴重なので乗りたかったですが、お客さんが結構多くて、4ストのレーシングカートに乗った時点でこの日の受付が終わってしまったので、断念。
詳しくは動画でレポートしていますので、興味のある方はご覧ください。
2日目 決勝日
VIPラウンジへ
1日目はピットウォークだけで終わってしまいましたが、2日目はパドックホスピタリティパスの力を存分に発揮して楽しむことにします。
で、今回一番わかりにくかったのが、そのパスの交換場所。
電子チケットをどこかでプラスチックのパスに交換してもらえるはずですが、1日目はその場所を見つけられず…。
2日目にとりあえず電子チケットのQRコードで進めるところまで進むと、メインスタンド側からパドック側につながる通路を抜けて、パドックの建物に出てきたところで、パスの山を発見!(昨日、ピットウォークの時に通ったけど、こんなのあったか?)
スタッフにQRコードを見せたら、「まだパスもらってない?」って感じで渡されました(笑)

何はともあれ、無事パスをゲットしたので、VIPラウンジへ突撃!

VIPラウンジもチケットの種別でいくつか部屋があって、どこに入ったらいいのか迷いました…。何かと案内情報が少ないので、そのあたりを改善してほしいと思いましたね。

現地の放送ですが、中央の大きいモニタで放映されていました。
せっかく現地にいるとはいえ、レースの状況はこれで把握するのが一番(笑)

お食事コーナーはビュッフェ形式で、お肉やチャーハン、アイスクリームなど、いろんなものが提供されていました。お好みのパスタを作ってくれるコーナーも。
チケットの説明では提供タイムが3回となっていましたが、結局1日中何かしら食べ物が置いてあった気がします(笑)

とにかく外は暑いので、ドリンク飲み放題はすごく助かりました。
キリン一番搾りも飲み放題!エアコンの効いた部屋でビール片手に観戦、格別ですね~♪

飲み過ぎると動けなくなりそうなので、ほどほどにしておきましたが(笑)

VIPピットウォーク
決勝前のピットウォークですが、最初の30分はVIPパス保持者限定で開放されます。一般のピットウォークと比べると、かなりゆったり観て回れました。













グリッドウォーク
さらにVIPパスの特権、決勝スタート直前のグリッドウォーク!ピットウォークよりもマシンが間近でじっくり観察できました。
が、結構時間が短くて、コースに入ってから10分くらいで撤収を促されました。なので、お目当てのチームがある場合は、ダッシュで向かった方がよさそうです。









決勝観戦
これまたVIPパスの特権、パドック建物上のルーフトップエリアから観戦できます。
暑くなったりのどが乾いたら、すぐに下のVIPラウンジで涼めますし、最高でした♪


ちょうど真下でピットストップ!

とはいえ、ずっとパドック側にいても飽きてくるので、メインスタンド側へも行ってきました。
この時点で19時くらいなんですけど、全然明るかったですね。もうちょっとトワイライトな雰囲気になるのかと思ってました。




3日目 観光
帰国のフライトは夜22時なので、それまで観光してきました。
初めてマレーシアに行くのであれば、とりあえずペトロナスツインタワーやKLタワーなど、クアラルンプール中心部を観光するのがおすすめと思いますが、私は過去行ったことがあるので、今回は少し郊外を攻めてみることにしました。
おまけ② バトゥ洞窟観光
1か所目はバトゥ洞窟です。ヒンズー教の寺院で、ごっつい急な階段があるとか。
空港からの行き方ですが、まずKLIA Ekspresという列車に乗って、KL Sentral駅まで行きます。
そこからGrabでタクシーを呼んでバトゥ洞窟まで行きました。
バトゥ洞窟のすぐそばにも駅があるので、KL Sentralで別の電車に乗り換えて行くこともできるのですが、タクシーに比べて時間がかかるのと、電車の本数もあまり多くないので、タクシーの方が便利と思います。
洞窟に向かうカラフルな階段の横にデカい像が建ってます。
サルと鳩がめっちゃいました。

半ズボンとかスカートはNGなので、服装に注意です。

階段は事前情報通りかなり勾配がきついのと、一段一段の幅が狭いので、バランス崩してコケたらヤバいな…、とちょっとスリルを味わえます。
洞窟なので少しくらい涼しいのかな?と思ったら、割と開けている感じで、全然涼しくなかったです(汗)

おまけ③アジア最長のカート場
2か所目は、1日目に続き、またカート場へ。
今回は、クアラルンプールの郊外にあるLYLサーキットへ。
クアラルンプールの中心部から車で40分くらいかかる場所にあるので、どうやって行くかが問題でしたが、SUPER GTの観戦中、たまたま?2年前のK-CAR GLOBALの時に知り合ったマレーシア人の友達に再開し、「私も行ってみたいから、一緒に行きましょう!」という話になり、彼の車に便乗することができました。サーキットの周辺は開拓中の荒野みたいな場所だったので、タクシーで行くのはちょっと不安ですね…。
こちらのサーキットですが、カート用のトラックとしてはアジア最長(らしい)の1.5kmを誇っています。

カートはSodiを採用しており、種類は
- 270cc
- 390cc
- 2人乗り
がありました。
270ccカートで基準タイムの1分35秒台を記録すると、390ccカートに乗ることができます。

270ccカートは個体差が結構あるようで、1回目は基準タイムクリアできませんでした(汗)が、2回目は余裕でクリアできました。
390ccのSodiは日本ではなかなか乗ることができないので、貴重な体験でした。
こちらも詳しくは動画でレポートしていますので、興味のある方はご覧ください。
帰国
カート場が大盛況で待ち時間が長く、予定以上に長居してしまったので、フライトの時刻まで余裕がなくなってしまいました。出国ゲート抜けた後のお店でお土産を手早く買い漁って、帰国便に搭乗。
ビールを飲んで、おやすみなさい!(笑)

まとめ
SUPER GTセパン戦の現地観戦についてレポートしました。
- 公式ツアーに申し込まなくても観戦可能。自前で準備するのは少し手間がかかるが、公式ツアーよりも安く楽しめる
- パドックホスピタリティパスは値は張るが、得られる特典は金額相応の価値あり
- 土曜日決勝なので、日曜日は丸一日観光やレンタルカートを楽しめる
SUPER GTのセパン戦は今年からの3年契約で2027年まで開催されることが決定しているので、来年以降で海外観戦に興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。
なお、本記事の内容はYouTubeの動画でもレポートしていますので、あわせて見ていただけると幸いです。