雨こそ絶好の練習チャンス!? ウェット走行のすすめ

サーキット走行

週末は天気悪そうやし、走行会キャンセルしよっかなー

どうせタイム出ないし、走る意味ないよねー

それはもったいない!雨こそ絶好の練習の機会ですよ!

楽しみに予定していたサーキット走行、天気が雨だとテンション下がりがちですよね。

しかし、ドラテクを磨くには雨は絶好の練習チャンスです!
本記事では、あえてウェットコンディションで走るメリットについて解説します。

とある年の私のライセンス走行は、実に4分の1がウェットコンディションでの走行でした(笑)

スポンサーリンク

ウェット走行のメリット4つ

ウェット走行のメリット4つについて解説します。

タイヤが減りにくい

サーキット走行でお金がかかることと言えばタイヤ代ですが、タイヤの減りはドライコンディションでの走行に比べて、ウェットコンディションでの走行の方が圧倒的に少ないです。タイヤを減らさずにたくさん練習できるのはお財布に優しいです。

私のインテグラの場合、フロントタイヤはドライコンディションでだいたい10本(1本=30分)くらい走ると交換時期になります。

フロントタイヤが1本3万円くらいとすると、1本の走行で¥6000くらい消費することになります。

ウェットの走行でのタイヤの消費が全くないわけではないですが、ドライに比べると数千円レベルで費用が浮いていることになると思います。

丁寧なドライビングが身に付く

ウェットコンディションで滑らないように走行しようとすると、強制的にアクセル、ブレーキ、ステアリングの操作が丁寧になります。

ドライコンディションの走行では、多少雑な操作を行っても、タイヤのグリップで誤魔化されてしまうので、なかなか気づきにくいんですよね。ウェットコンディションなら、タイヤのグリップ限界が低いので、雑な操作をすると一発でクルマの挙動に現れて、自分のドライビングの雑さに気づくことができます。

ウェット走行で自分のドライビングの雑な部分を見直せば、次にドライコンディションで走った時にそれを活かすことができます。

熱によるトラブルが起きにくい

サーキットを連続走行していると、水温・油温、ブレーキの熱を気にしないといけません。特に、パワーのあるターボ車などは、相当冷却対策をしていない限り、途中でクーリングラップを挟む必要も出てきます。

しかし、ウェットコンディションであれば、ドライコンディションに比べてアクセルの全開率は低く、ハードなブレーキングも行われないため、発熱が小さくて済みます。また、ドライコンディショに比べて路面温度は低くなる方向なので、冷却効率も良くなるでしょう。

なので、ドライコンディションに比べれば熱によるトラブルの心配が少なく、走行枠の限られた時間を有効に走ることができます。

走行台数が少ない

上記のようなメリットがあるとはいえ、やはり雨天で積極的にサーキットに走りに行く人は少ないです。その分、他車を気にせず、のびのびと走ることができます。多少スピンとかしたところで、周りに迷惑をかけることもほぼありません。

2017年、岡山国際サーキットの走行会Weekday Powersに参加したのですが、天気予報通りの雨で、参加者が私一人だけだったことがありました(^^;

普通は当日キャンセルとかできないのですが、あまりにもコンディションが悪かったので、サーキットの人に「キャンセルしても大丈夫ですよ」と言われたのですが、構わず走りました(笑)

ピットでぼっち状態のclawbridge

ウェット走行のコツ5つ

いろいろメリットもあるウェット走行ですが、やはりスピンとかコースアウトのリスクはあって、怖いですよね。

ウェットコンディションを安全に楽しく走るためのコツ5つについて解説します。

タイヤの残り溝を確認

これはコツというより事前の準備になりますが、タイヤの残り溝がどのくらい残っているか確認しておきましょう。溝が残っているほど排水性能が高いので、安心してウェット走行できます。

タイヤの銘柄や実際の路面コンディションなどにもよりますが、残り溝が5分山以上残っていたほうがよいでしょう。
スリップサインが出ているようなタイヤはハイドロプレーニングを起こす可能性が高いので、走行は止めておいたほうがいいでしょう。

できるだけ濡れてない所を走る

ドライコンディションであればライン取りが重要になってきますが、ウェットコンディションでは一旦無視してください。

ウェットコンディションで最速のライン取りは、ずばり水のないところを走る、です。

コース上のどこに水が溜まるかは実際に走ってみて観察するしかないですが、一般的に言えるのは、水は低いところに溜まります。
多くのコーナーは傾斜が付いていてイン側が低くなっているので、コーナーのイン側は結構水が溜まりやすいです。つまり、下手にレコードラインを狙って走ると、わざわざ水の多いところを走ることになります。

また、縁石も凸凹に水が溜まっていたり、アスファルトに比べると濡れた時のグリップが低いため、乗らないほうが無難です。

タイヤ空気圧はドライよりも高めに

セッティングですが、水の量が多い場合は、タイヤ空気圧はドライで走るときより高めに設定しておいたほうがいいでしょう。これには2つ理由があります。

  • タイヤのトレッド面をつぶれにくくし、溝の形状を保つことで排水性能を落とさない
  • 接地面積を減らして、面圧を上げることでグリップを稼ぐ

どのくらい高めに設定するかはタイヤ銘柄やコンディション次第なところがあるので難しいですが、私の場合はとりあえず街乗りの推奨空気圧のまま走ってみて、調整しています。

一方、路面がうっすら濡れている程度のウェットコンディションであれば、タイヤを発熱させてグリップを稼いだほうがいいので、ドライと同じか、若干低めの空気圧にするほうがよいです。

急操作を行わない

ウェット走行はドライコンディションに比べてタイヤのグリップの限界が低くなるので、雑な操作を行うとすぐに限界を超えてしまい、スピンやコースアウトにつながります。限界点を探るように、アクセル、ブレーキ、ステアリング、すべての操作をゆっくり丁寧に行う必要があります。

また、慣れてくると、少しペースを上げてみたくなってきますが、このときも自分を感覚を過信しすぎずに、慎重に少しずつ操作のタイミングやスピードを変えていくのが大事です。

視界を確保する

ウェット走行はドライコンディションに比べて、フロントガラスの水滴で視界が悪くなります。
また、他のクルマの後ろにいると、そのクルマが巻き上げた水しぶきも浴びることになるので、さらに視界が悪くなります。

少しでもクリアな視界を確保したほうがドライビングに集中できるので、ウェット走行時には事前にフロントガラスの油膜除去撥水コーティングを行っておくことをおすすめします。しっかり施工しておけば、多少の雨ならワイパーなしでも快適に走行できます。

参考 ウェット走行動画

参考ですが、実際に私がウェットコンディションで走行したときの車載動画を紹介します。

2018年、岡山国際サーキットで開催されたREVSPEED MEETINGでの走行です。
1枠目、2枠目はかなりのヘビーウェット、3枠目で雨量が落ち着いてきたところのアタックラップです。

参加クラスは中級で、ベストタイムが1分50秒以上のクラスです。
2位以下を5秒以上引き離してのトップタイム(笑)

普段からウェットコンディションで修行していると、こういうときに無双状態になれるのも楽しいです♪

まとめ

ウェットコンディションで走るメリットやコツについて解説しました。

ウェット走行のメリット4つ
  • タイヤが減りにくい
  • 丁寧なドライビングが身に付く
  • 熱によるトラブルが起きにくい
  • 走行台数が少ない
ウェット走行のコツ5つ
  • タイヤの残り溝を確認
  • できるだけ濡れてない所を走る
  • 急操作を行わない
  • タイヤ空気圧はドライより高めに
  • 視界を確保する

嫌厭されがちな雨の日の走行ですが、ドラテクを向上させるには絶好の練習機会だと思うので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?

タイトルとURLをコピーしました