【レビュー】フローティングカラーホイールナット KYO-EI Racing Composite R40

サーキット走行

本記事では、ホイールナット KYO-EI Racing Composite R40について、実際に使用してみてよかった点、悪かった点をレビューしています。

特にフローティングカラー構造のホイールナットって、実際にサーキット走行使用でどうなのか気になるなぁ

何度か脱着繰り返した後の写真も交えてレビューしていきます

メリットデメリット
緩みにくい装着できるホイールに制限あり
ホイールの座面が傷つきにくいロックナットが使いにくい
クロモリナットの中では軽量価格が少し高い
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KYO-EI Racing Composite R40

KYO-EI Racing Composite R40は、クロムモリブデン鋼(いわゆるクロモリ)を採用したホイールナットです。

最大の特徴として、ナットのテーパー部にフローティングカラーを採用した構造となっています。
これにより、ホイールを車体に確実にフィットさせることができます。

カラーラインナップは、グロリアスブラックとネオクロの2種類、防犯用ロックナットありなしも選べますが、今回はカラーはグロリアスブラック、ロックナットありの製品をレビューします。

KYO-EI Racing Composite R40のおすすめポイント3つ

KYO-EI Racing Composite R40のおすすめポイントは以下の3つです。

緩みにくい

Racing Composite R40の最大の特徴ともいえるフローティングカラー構造により、カラーがワッシャーの役割を果たすことで、ネジが緩みにくいという効果があります。

実際に使ってみて、サーキット走行後にホイールナットが緩んでいたということは今のところありません。

とはいえ、緩みにくいというのを過信せず、サーキット走行前のホイールナットのトルクチェックは毎回しっかり行いましょう。

ホイールの座面が傷つきにくい

フローティングカラー構造の副次的な効果として、締め付け時にホイールの座面が傷つきにくいという利点もあります。

通常のホイールナットの場合、締め付け時にナットのテーパ部とホイールのテーパ座面が擦れる形になりますが、フローティングカラーの場合、カラーとナット本体の間で回転する形になるので、ホイール側との擦れが少なく、傷つきにくいです。

ホイールの着脱が多く、ホイールをできるだけきれいな状態で保ちたい方にはうれしい利点だと思います。

クロモリナットの中では軽量

クロモリ製ナットはジュラルミン(アルミ)製やチタン製に比べると、どうしても重量が少し重くなってしまうのですが、KYO-EI Racing Composite R40はクロモリ製ナットの中でも軽量な部類に入ります。

ナット1個の重量が公表されているクロモリ製や低炭素鋼製の他の製品の重量を調査しました。

製品ナット全長重量
KYO-EI Racing Composite R4044mm40g
KYO-EI Kicks RACING NUT40mm47g
nut屋 17HEX鍛造貫通ナット タイプB40mm48g
RAYS 17HEX L35 レーシングナット35mm46g

他の製品よりもナット全長が長いにも関わず、Racing Composite R40が一番軽かったです。

一般的なレーシングナットの形状は、ナット全長の内、テーパー部以外は六角になっているのに対し、Racing Composite R40は半分が円柱上に削り込まれたような形をしており、この分が軽量化につながっているのではないかと思われます。

わずか数gの違いなので、おそらく一般人には体感できない差とは思いますが、軽量化へのこだわりが感じられるポイントですね。

KYO-EI Racing Composite R40のいまいちポイント3つ

KYO-EI Racing Composite R40のいまいちポイントは以下の3つです。

装着できるホイールに制限あり

Racing Composite R40の特徴であるフローティングカラー構造ですが、この構造を採用したデメリットとして、装着できるホイールに制限があります。

協栄産業さんのホームページでも注意喚起されていますが、ナットのカラー部に対して、ホイールのテーパ座面のあたり面が小さいホイールには使用できません。

詳しくは協栄産業さんのホームページをご覧いただきたいですが、カラーの材質はジュラルミンのため、ホイールのテーパ座外側の角がカラーに当たるような状態だと、締め付け時にカラーが変形する恐れがあるためです。

KYO-EI Racing Composite R40について

ということで、フローティングカラー構造のホイールナットを購入検討される際は、まずホイールのテーパ座面の形状を十分確認しておくことが必要です。

例として、私のクルマのホイールはRAYSのTE37 SAGA SLですが、これだと問題ありませんでした。

ロックナットが使いにくい

防犯効果を期待してロックナットになっているタイプを選択したのですが、着脱機会が多い場合、取り扱いがちょっと面倒に感じました。

ロックナットの形状としては、ナットの先端外周が凸凹形状になっているタイプなのですが、この部分とロックナットソケットの当たりが小さく、ソケットがぐらつくような状態になります。

この状態でトルクレンチをかけようとすると、若干不安定で作業がしにくいように感じました。
まあ、トルク自体はしっかりかけることができるので、実質問題はないのですが…。

あと、これは試したわけではないですが、ロックナットの凸凹を大きめのプライヤーか何かで掴んでしまえば無理やり回せそうな気がしたので、防犯性能も過度に期待はできないように思いました。

ということで、次回買い替えることがあったら、ロックナットなしのタイプを選ぶかもしれません。

価格が少し高い

フローティングカラー構造を採用しているせいか、一般的なクロモリ製ホイールナットと比較すると、価格は少し高いです。

同じ協栄産業さんの普通のクロモリ製ナットと比べても、20本セットで約¥5,000ほど高いです。

フローティングカラー構造や数gの重量にこだわらないのであれば、コスト重視で普通のクロモリナットを選択するのもありと思います。

とはいえ、やはりこのちょっと攻めた形状と、普通のクロモリナットにはないコーティングの色合いが個人的には捨てきれないですね(笑)

安価で軽量かつ見た目もオシャレなホイールナットとして、ジュラルミン(アルミ)製のホイールナットという選択肢もありますが、主に安全性の面からサーキット走行にはおすすめできません。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

フローティングカラーの耐久性は?

Composite R40の特徴であるフローティングカラー構造ですが、カラー部分はジュラルミン製でナット本体のクロモリに比べると強度が劣るのと、そもそもこの2ピース構造自体の耐久性が気になるところです。

使用開始してから、ホイールの着脱を5ほど、サーキット走行時に増し締めを13回ほど繰り返しましたが、今のところ、カラー部の破損などはありません。

前述の通りホイールのテーパ座面の寸法に注意するのと、規定トルク内で使用する分には早々壊れたりしないと思われますが、耐久性については引き続き使用し続けてレポートしていきたいと思います。

KYO-EI Racing Composite R40のレビューまとめ

ホイールナット KYO-EI Racing Composite R40についてレビューしました。

メリットデメリット
緩みにくい装着できるホイールに制限あり
ホイールの座面が傷つきにくいロックナットが使いにくい
クロモリナットの中では軽量価格が少し高い

サーキット走行での用途はもちろんのこと、レーシーな雰囲気を出すためのドレスアップとしてもおすすめなアイテムです。

ホイールナット選びで迷われている方に参考にしていただければと思います。

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